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木工機械のはなし

木工を稼業にするのであれば
手作り木工房といってもある程度の機械は必要です。
木工房を始めるにあたって、まずこの機械の選定に頭を悩ませます。
資金力があれば最高のモノを揃えればいいのであって、そうでない人にとっては
この作業には相当の時間を費やします。
大変ではありますが面白い時間でもあります。
以前のサイトに木工機械について書いた記事があったので、そのまま以下に転載します。(2009年記。)



3相200V大型木工機械は絶対に必要か?

工房をはじめるに当たり、必要な木工機械をどのようにするか相当時間考えました。
一般的な木工房では動力の三相200V木工機械を導入するのが常ですが
予算の問題、動力引き込みの問題、
最初はできるだけお金をかけずにコンパクトに始めたいという思いがあり
できるだけ低コストで導入する事を前提に機械選びを始めました。

値段は比較的安いがアフターサービス、メンテナンス、精度の点で不安がある外国製(中国製)。
値段が高いがアフターサービスやメンテナンスの点でアドバンテージがある日本製。

精度の点は腕でカバーし
アフターサービス、メンテナンスは不安があるが
部品さえ供給してもらえれば何とか自分で直せるだろうということで
外国製をチョイスすることに。


DIY大国アメリカから個人輸入という手もありますが
手間がかかりすぎるので結局代理店からの購入ということにしました。

結局外国製はテーブルソーと手押しカンナ、集塵機のみで
あとは日本製の新品や中古で揃えました。

テーブルソーと手押しカンナ、集塵機は100Vではなく単相の200Vです。
単相200Vを使うには家屋内の電気工事が必要です。
電気工事士の資格も取得しているので配線工事は自分でしました。
(電気工事士の資格取得は比較的簡単なので取得しておいて損はありません。)


テーブルソーは2500Wぐらい(3馬力程度)、
手押しカンナは1500Wぐらい(2馬力程度)ですが
最初に懸念していたパワー不足はほとんど感じられません。

三相200Vの動力の木工機械を使うメリットにその強大なパワーがありますが
単相200Vの木工機械でも3馬力程度あれば問題ないようです。


最初は
「工房やるには三相200Vの動力の木工機械が必需品」
と思い込み
工房を始めるにあたり一番のネックとなっていましたが
ばっさり三相200Vへの思いを切り捨ててしまえばなんて事は無く
外国製の単相の木工機械でもなんの問題も無く家具は作れるのです。

考えてみれば木工機械がなくても時間と手工具、鋸、鑿、鉋さえあればどんな家具でも作れるのです。


その昔、家1件全て手工具で建てていたし
屋久杉も斧、鋸で板にして年貢にしていたわけで

機械が無いと木工仕事、家具ができないと思い込んでしまっているのが現代人です。


資金力のある人は動力の大型木工機械を導入すれば良いでしょうし
無い人は100Vあるいは単相200V、あるいは手工具のみで作ればよいだけのことです。
(本格的な商売になるとまた別の話かも知れませんが。)




機械に向う心構え

機械を扱うときは真剣であるべきです。
だらだらしたり気分が乗らなかったり体調が悪い時は使用しないに限ります。

機械を使うときは必ず「絶対に怪我をしない」と自分に言い聞かせながら使います。

やはり慣れが一番大敵です。
ややもすれば慣れてしまいがちですが
機械作業の時は必ず前述のこと自らに言い聞かせ緊張感をもって行います。

注意一秒怪我一生。



ここまで2009年記。

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